マニラ観光で1万円のぼったくり?!治安も気になるフィリピンのタクシー事情!2/2
2015年10月2日 フィリピン生活の実態公開こんにちは、インターン生の松本です。前回の記事では、フィリピンタクシーの”基本情報”と、”タクシーで破滅しないための必須5箇条”についてご紹介しました。記事を読まれた方は「やはりマニラは危険だな」と思われたかもしれません。しかし現在、そんな現地のタクシー業界に大きな革新が起ころうとしています。そこには、なんと日本人も大きく関わっているようです。早速、実態に迫ってみましょう。
フィリピンタクシー業界激震の外資系企業の参入
私がフィリピンで暮らし始めて、はや3ヶ月が経ちました。その中でタクシーに関連して頻繁に聞かれる言葉が「GRAB(グラブ)タクシー」と「UBER(ウーバー)タクシー」、そして「RYOAKIタクシー」の3つです。
前者2つは、ここ5年ほどで東南アジアやヨーロッパに展開された有名なサービスなので日本にお住まいの方の中にも、ご存知の方がいらっしゃることでしょう。ただ、それに比べ「RYOAKIタクシー」というあまり聞き覚えの無い名前のものも含まれています。せっかくですので、1つずつ解説させて頂きます。
1. GRABタクシー
グラブタクシーは2012年にハーバード・ビジネススクールの出資を受けアンソニー・タン創業者兼CEOによってマレーシアで開始されたサービス。現在は東南アジアを中心に6カ国17都市に展開し、2014年にはソフトバンクから300億円近くの出資を受けるなど非常に大きな期待を寄せられています。
サービス内容は至ってシンプルで、顧客がスマートフォンを用いてタクシーの配車を頼めるというものです。スマートフォンのGPS機能を用いることで、顧客に最も近い運転手が位置情報を頼りに迅速にピックアップに向かいます。料金:
メーターのタクシー代 + 配車代金 50~70ペソ程度[プチ情報]
このサービスが人気を集めた最大のポイントは、安全面が保障されず気軽に乗れなかった東南アジアのタクシーの質を著しく改善させ、女性でも安心して使える乗車サービスを実現したことにあります。グラブタクシーHDでは運転手と契約する際には、全ての国で運転手と直接面談を行い、営業用自動車免許や自動車登録証明書、車体の状態やナンバープレートなど徹底した身元確認を実施した上で、定期的にも運転手の接客態度をチェックしているそうです。▼他社との違い
■ タクシーの自動車登録番号に加え、運転手の名前から電話番号、おおよその料金まで教えてくれる
■ 自身から最も近いタクシーを呼べる。(他社は最も早く反応したタクシーが迎えに来る)
■ 東南アジア人経営者による東南アジア的ビジネス手法(他社とのトラブルが少ない)アプリのダウンロードはこちら[Android /Apple]
2. UBERタクシー
2009年にアメリカで生まれた、スマホアプリを使ったタクシー配車サービスです。現在では世界54カ国、250都市以上でサービスを展開しており、日本(東京)にも2013年11月に進出しています。成長性の高さにベンチャーキャピタリストなども注目しており、投資会社などがこぞって出資。未上場ながらその企業価値は400億ドル(約4.8兆円)ともされています。
サービス内容はほとんどGrabタクシ—と一緒ですが、こちらはクレジット決済のみ対応です。もし母国でない国に行ってもこのアプリさえあれば、自国の言葉で行き先を選択するだけで目的地に辿り着くことができます。
料金:
メーター料金 × ??倍
時間帯によって料金が異なります。上部写真の【1.2×】というのは相場の1.2倍を意味します。[プチ情報]
UBERは、サービス考案者がパリでタクシーを捕まえるのに苦労した経験から生まれました。サービス解禁以降、その利用の手軽さ(一度クレジットカードの情報さえ登録してしまえばスマートフォン1つで決算まで済ませられる)や、顧客による運転手の評価システムの導入による運転手のサービスレベルの向上で人気を高め、現在では54カ国で利用されています。しかし、世界各国のタクシー業界からは、UBERのサービスの違法性を訴えられ、いざこざが絶えない状況だそうです。(ドイツでは一部サービスの停止が判決により決定)。▼他社との違い
■クレジットカード決済のみが対応
■価格が時間帯(タクシーの需要度)で決まる
■アメリカ発のサービスであり世界各国に展開しているアプリのダウンロードはこちら[Android /Apple]
3. RYOAKIタクシー
駐在員としてフィリピンを訪れていた経験を持つ濱田博昭氏によって2010年に設立された会社。当時、フィリピンタクシー業界に無かった「安心」「安全」を提供し、タクシー事業では5年、レンタカー事業では2年でフィリピン国内でトップに立った。現在では15種にまで業種を広げ、LINEやH.I.Sといった有名大手企業とのタイアップサービスが大きな注目を集めている。
先に述べたGRABタクシーとUBERタクシーとの違いは、フィリピンに本社を持ち、より地域に根ざしている点です。LINEアプリを用いてタクシーを呼ぶので少し手間はかかりますが、サービスの質の高さは群を抜きます。料金:
メーターのタクシー代 + 配車代金 100ペソ程度[プチ情報]
CEOの濱田氏は、フィリピンに駐在した2005年当時、勤めていた会社からはタクシーの利用を禁止されました。試しに乗車してみればドライバーの質が酷く日本と比較にならないものだったそうです。しかし、2700万人が住むメトロマニラはタクシーが1万台しか存在しておらず(東京は人口900万人/タクシー5万台)、毎晩タクシー待ちの列が出来る状況を見て、大きな需要があることを確信しました。RYOAKIタクシーでは、フィリピンではめずらしい社員保険やボーナスの提供があり、社員とその家族の居住地区を設けるRYOAKI CITY構想があるなど、ユニークさと愛情溢れる社風が伝わってきます。
LINEアプリのダウンロードはこちらアプリのダウンロードはこちら[Android /Apple]
LINEアカウント”hisryoaki”で友だちを追加し、メッセージを送ると配車予約出来ます。
最後に
いかがでだったでしょうか。フィリピンのタクシー業界は、外資系企業の参入によりどんどん底上げされています。今はまだ危ないイメージの強い地元タクシーですが、数年後には全く様子が変わっているかもしれません。そしてフィリピンのタクシー業界に影響を与えているGrabタクシー(筆頭株主がソフトバンク)とRYOAKIタクシーに日本人が関わっていることはなんとも誇らしいですね。機会があればぜひ、ご利用頂きたいと思います。
以上、フィリピンのタクシー事情について2回にわたってご紹介しました。最後までお読み頂きありがとうございました。
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フィリピン生活の実態公開 H.I.S / LINE / RYOAKI / UBER / サービス / スマホアプリ / ソフトバンク / タクシー / フィリピン / 交通事情 / 外資企業 / 料金 / 日系企業 / 永住 / 治安 / 筆頭株主 / 赴任 / 運転手 / 配車サービスこの記事に関連する記事
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